公務員を1年で辞めたら、幸せになった話〜29歳女性のリアルな話〜
私は公務員を、たった1年で辞めました。
もう少し詳しく経歴を説明すると、新卒で民間企業に2年勤めて、それから公務員になって、半年で休職して、結局1年で退職して、また民間に転職しました。
書き出してみると、ちょっと特殊な経歴だなと思います笑
辞めると決めるまで、私は誰にも本当のことを言えませんでした。
家族にも言えませんでした。
「せっかくの公務員を辞めるなんてもったいない」って言われるのが怖かったし、自分でもどこかでそう思っていたからだと思います。
だから一人で抱えて、一人で調べて、一人で決めました。
ちなみに公務員を辞めたことは、今でも両親には言えていません笑(辞めてから約5年が経ちました)
この記事に書くのは、きれいにまとまった成功体験でも、「こうすれば辞められます」みたいなノウハウでもありません。
ただ、当時の私が実際に感じていたこと、考えていたことをできるだけそのまま書きました。
最初に言っておきたいのは、私は「辞めた方がいい」とも「辞めない方がいい」とも思っていないということです。
辞めるのも、辞めずに続けるのも、どっちもあり。それを決められるのは、あなた自身しかいません。
ただ、ひとつだけ。
公務員を1年で辞めても、別に人生は終わりませんでした。
当時の私が一番怖かったのは、たぶんそこでした。
安定を手放したら、もう戻れないんじゃないか。取り返しのつかないことになるんじゃないか。
ネットには「仕事を1年で辞めたら人生終わり」「公務員を辞めるなんてとんでもない」と、いろいろ書かれています。
でも、そんなことはありませんでした。
現に私は穏やかに働いて、わりと楽しく毎日を過ごせています。
同じように一人で抱えている人がいたら、「こういう人もいるんだ」と思ってもらえたらいいなと思って、このブログを書きました。
少しでも参考になれば嬉しいです。
そもそも、なぜ私は公務員になったのか
公務員になる前、私は民間の会社で2年間働いていました。
最初の会社は嫌いだったわけではありません。
ただ、この会社は全国転勤があって、私は地元ではない場所で働いていました。
ちょうどコロナが流行していた時期で、友達もいない、かといって気晴らしに外にも出られない。
そんな状況に、だんだん耐えられなくなっていきました。
「地元に戻りたいなあ」と、ずっと思っていました。
そんなときに頭に浮かんだのが、公務員でした。
正直に言うと、自分から強く「公務員になりたい」と思ったわけではありませんでした。
きっかけは親に勧められたことです。
私の家は両親とも公務員で、いわゆる公務員至上主義の家庭でした。
(これが、公務員を辞めたことをいまだに言えていない大きな理由です笑)
「公務員なら安定してるよ」「これからの時代、特に女の子はそれが一番だよ」と、ずっと言われて育ちました。
気づけばその言葉に背中を押されるように、私は公務員になっていました。
今思えば自分の意志というより、周りの期待に応えた選択だったんだと思います。
でもそのときは、それでいいと思っていました。
「安定」という言葉は、迷っていた私にとってすごく魅力的に聞こえていました。
じわじわ気づいた「合わない」という感覚
働き始めて、最初のうちは「公務員ってこんなものかな」と思っていました。
民間とはなんとなく雰囲気が違うな、くらいの感覚です。
ただ、ふとした瞬間に小さな違和感のようなものを感じることがありました。
うまく言葉にできないけれど、「あれ?」と思う。
それだけです。
たいしたことじゃない、気のせいだ、と自分に言い聞かせていました。
慣れれば大丈夫。
それに周りにあれだけ勧められてやっと手に入れた仕事です。
公務員試験の勉強だって仕事しながら勉強して、やっと合格したんです。
なってからまだそんなに経っていないのに、「なんか合わないかも」なんて口が裂けても言えませんでした。
せっかく安定した道に進んだのに、それを自分から否定するようで怖かったんだと思います。
違和感は確かにありました。
でもそのときの私は、まだ気づかないふりをしていました。
そしてその違和感は、毎日少しずつ積み重なってだんだん無視できなくなっていきました。
昔ながらの、ガチガチな職場の空気
まず、職場の空気感がありました。
上下関係はガチガチで、上司の言うことは絶対。
良くも悪くも昔ながらの世界でした。
私の部署はほとんどが男性で、特に“ザ・昭和”の空気感が強かったです。
私を含め、女性にとっては居心地が悪かったです。
合う人にはすごく合うんだと思います。
でも、私には本当にしんどかったです。
そしてこれは公務員という仕組みの問題でもあるのですが、明らかに態度に問題のある上司(パワハラなど)がいても、その人がいなくなることはありません。
公務員は、ほとんどクビにできないからです。
だから職場全体がどこか暗くて、ネチネチした人が多い印象でした。
これ、なんのためにやってるんだろう
仕事の内容にも、引っかかりがありました。
公務員の仕事は、効率よりも正確さが大事です。
それ自体はもちろん正しいことだと思います。
でも、「前例があるから」という理由だけで続いている作業も多くて、「これ、なんのためにやってるんだろう」と思うことがだんだん増えていきました。
税金を使って、無駄な残業で、無駄な資料を作っている。
そう感じる瞬間が、多々ありました。
公務員を辞めたいと思った瞬間
ひとつは、窓口で市民の方に怒鳴られたときのことです。
こちらが何かミスをしたわけでもないのにぶつけるように怒鳴られて、「公務員はいいよな」と吐き捨てられました。
安定を求めて選んだはずの仕事で、感謝されるどころかこんなふうに言われるのか。
そう思ったら、やる気が一気に消えていきました。
もうひとつは、先輩に言われた言葉です。
まだ入って数ヶ月しか経っていない頃に、「〇〇さんがいないと何もできないね」と言われました。
たぶん、相手にとっては軽い一言だったんだと思います。
でも私をじわじわと追い詰めて行きました。
こうして言葉にしてみると大したことのないように思えますが、当時は本当につらかったです。
会社へ向かう道中でめまいや吐き気に襲われながら、なんとか出勤していました。
それでも「安定を捨てるなんて」「もう少し慣れれば変わるかもしれない」と自分に言い聞かせて、なかったことにしようとしていました。
でも、確実に「辞めたい」と思い始めていました。
そしてそのことを、私は誰にも言えませんでした。
誰にも言えなかった日々と、休職
辞めたい。
その気持ちは、消えるどころか、日に日に大きくなっていきました。
でも、誰にも言えませんでした。
家族に言えば「もったいない」と言われる。
同僚に言えば気まずくなる。
友達に言っても、わかってもらえる気がしない。
だから、誰にも言わずに、自分の中だけで抱えていました。
人に言えないことって、一人でぐるぐる考えるしかなくなります。
朝起きるのがつらい。仕事に行くのがつらい。
でも、こんなことで弱音を吐く自分が情けない。
そうやって自分で自分を追い込んでいました。
出勤のたびに体調が悪くなって、ごまかしながら通勤し、気持ちはずっと沈んで常に疲れていました。
そして半年が経った頃、とうとう限界がきました。
これ以上は続けられないというところまで心も体も動かなくなって、私は休職することになりました。
心療内科に行って診断書を書いてもらい、上司に時間をもらって休職を切り出しました。
すごく緊張しましたが、なんとか許可をもらえました。
休職したことも、両親を含めて誰にも言えませんでした。
だから休んでいる間も、孤独は消えませんでした。
休職し始めは、ひたすら寝ていました。
最初は疲れ切っていて何も考えられませんでしたが、徐々に、働いていないことへの罪悪感、お金の不安、「このまま社会に戻れないんじゃないか」という恐怖が膨らんでいきました。
そして、それを誰にも話せない苦しさ。
休職して時間ができたはずなのに、気持ちはずっと張り詰めていました。
血迷ってできもしないプログラミングスクールに入ったり、話を聞いて欲しくて命の電話に電話したこともあります。
そんな半年を過ごして、私は最終的に退職を決めました。
これ!という決め手はありませんでした。
劇的な出来事があったわけでも、誰かに何かを言われたわけでもありません。
ただこのままここにしがみついても、心身ともによくならないと思ったからです。
退職を決めてから、実際に辞めるまで
辞めると決めても、その日すぐに辞められるわけではありません。
まずは上司に退職の意思を伝えなければいけませんでした。
退職の意思を伝えるのは、正直休職を切り出すよりは楽でした笑
そこから家の近くや職場で面談を複数回経て、退職が承認されました。
引き留めはほとんどなく、あっさりしたものでした。
「意外とこんなものなんだな」と思った記憶があります。
辞める準備を進めながら、私は何度も考えていました。
本当にこれでよかったんだろうかと。
正直に言うと、辞めないという選択肢もわずかにありました。
何とか我慢して続けることもできたと思います。
慣れていけばいつか平気になっていたのかもしれない。
実際、同じ職場で長く働き続けている人もたくさんいます。
だから私は、「辞めるのが正解」だなんて思っていません。
ただ私の場合は、このまましがみついても自分はよくならないと思った。
それだけでした。
辞めるのも、辞めずに続けるのも、どちらが正しいということはないんだと思います。
大事なのは、自分が何を大切にしたいかです。
私はそれを自分なりに考えて決めました。
そして、公務員を1年で辞めました。
そして民間企業への転職が待っていました。
面接で公務員時代のことをどう説明すればいいんだろう。
そもそも、民間に戻って通用するんだろうか。
今度はこのような不安が出てきました。
公務員を1年で辞めた後どうなったか
公務員を辞めた直後の気持ちは、ひとことでは言えません。
ようやく解放されたという安心感。
その一方で、これからどうなるんだろうという不安。
その両方が同時にありました。
ふとした瞬間に「本当によかったのかな」と揺り戻しがくることもありました。
ただひとつだけはっきりしていたのは、あの職場に戻りたいとは思わなかったということです。
それだけは、迷いませんでした。
一番心配していたことは、拍子抜けするほど問題なかった
辞めたあとは、民間企業への転職活動が始まりました。
一番心配していたのは、面接で公務員時代のことをどう説明するかでした。
短い期間で辞めていることも、休職していたことも、聞かれたらどうしようとずっと身構えていました。
でも、実際はどうだったかというと、あんまり深くは聞かれませんでした。
休職していたことは正直に伝えています。
もちろん根掘り葉掘り聞いてくる会社もありましたが、そういう会社に限って給料が低かったり、なんとなく嫌な感じがして選考を辞退したことが多かったです笑
それよりも、以前の民間企業でどんな仕事をしていたのかを聞かれることのほうが多かったです。
まともな会社ほど、意外とあっさりしていました。
私が一人で大きく見積もっていた不安は、思っていたほど問題にならなかったです。
これは、当時の私に一番教えてあげたいことかもしれません。
一人では無理だった。エージェントに助けられた
とはいえ、転職活動そのものは少し苦労しました。
一人で進めるのは大変で、何度もくじけそうになりました。
そのときに助けてくれたのが、転職エージェントでした。
一人では見えなかった選択肢を教えてもらえて、本当に心強かったです。
休職理由や退職理由を、少しでも前向きな伝え方になるように相談して、面接にのぞみました。
「他責ではなく自責で考えて伝える」ことの大切さも、このとき学びました。
転職エージェントがなければ、今の会社には入社できていません。
仕事探しの方法は重要だと、実体験から分かりました。
特に私のように一人で抱えがちな方は、転職エージェントを利用するのを強くおすすめします。
転職に関係あることはもちろん、ないことも相談に乗ってくれました。
話を聞いてくれるだけでも、気持ちの整理ができます。
エージェントの具体的な使い方や、私が実際に使ったサービス、転職先の探し方は、こちらの記事で詳しくまとめています。

民間に戻って、改めてわかったこと
転職活動の末、いくつか内定をいただき今の会社に入社しました。
退職から次の職場で働き始めるまで、かかったのは約1ヶ月半でした。
私は退職してから転職活動を始めましたが、できれば在職中に行うのがベストです。
ただ、私のように心身ともに疲弊している状態なら、一旦退職して落ち着いてから始めても大丈夫です。
心身の健康は何よりも大事です。
そして民間で働き始めて、改めてわかったことがありました。
まず人間関係は、圧倒的に民間のほうがよかったです。
風通しがよくて、言いたいことが言える。
最初はそのことに、逆に戸惑ったくらいでした。
前の職場の空気に慣れすぎていたんだと思います。
みんなで協力して売上を上げるという民間ならではの風土が、やっぱり私には合っていました。
それから、公務員時代の経験がまったく無駄だったかというと、そんなことはありませんでした。
正確に事務処理をする力は、民間でもちゃんと役に立ちました。
請求書まわりや見積もりの入力など、ミスなく正確にこなす力は、公務員時代に鍛えられたものだと思います。
もちろん、いいことばかりではありません。
民間はスピード感が違うし、効率を求められる場面も多いです。
そこは少し大変でした。
ただ私はもともと民間で働いていたので、「ああ、そうだった、こういう感じだった」と、思い出すような感覚でした。
とにかく、時間の流れが早かったです。
気づけば私は辞める前よりも、自然に笑えるようになっていました。
ちなみに友達には今の会社に勤めて数ヶ月くらいで、やっと公務員を辞めたことを伝えられました。
両親には墓場まで持っていこうと思います笑
辞めても、人生は終わらなかった
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
この記事に書いたのは、立派な成功体験でも、誰かに教えられるようなノウハウでもありません。
ただ、公務員を1年で辞めた一人の人間のリアルを、できるだけそのまま書いただけです。
だからこれを読んで「こうすべき」とは思わなくて大丈夫です。
あなたの状況と私の状況は、きっと全部は同じじゃない。
それでも、「こういう人もいるんだな」と、頭の片隅に置いてもらえたらそれで十分です。
最初にも書きましたが、もう一度だけ言わせてください。
辞めるのも、辞めずに続けるのも、どちらもありです。
それを決められるのは、あなただけ。
誰かに勧められて決めることでも、誰かに止められてやめることでもないと思います。
私は周りに勧められるまま公務員になって、それで苦しくなった人間なのでなおさらそう思います。
ただ、もしあなたが今、「辞めたら人生が終わってしまう」と思って身動きが取れなくなっているなら、これだけは伝えたいです。
辞めても、別に人生は終わりませんでした。
少なくとも私は、辞める前より穏やかに働き、楽しく日々過ごせています。
あんなに怖かったのに、終わりだと思っていたのに、その先にも普通に毎日が続いていきました。
あなたが思っているより、何とかなります。
人生そんなに簡単に終わらないです笑
皆さんが幸せに過ごせますように。
何から手をつけていいか分からない方は、まずこちらの記事をお読みください。

